特別支配株主の株式等売渡請求 と 個人の確定申告

平成26年の会社法改正により、特別支配株主の株式等売渡請求という制度ができた。

議決権の90%以上を有する特別支配株主が,少数株主の有する株式の全部を金銭を対価として取得することができる。

近年 上場している親会社が 上場している子会社の株をTOBで90%以上取得したあと、当該子会社を上場廃止にし、上記『特別支配株主の株式等売渡請求』制度を利用し、残りの株を少数株主から強制的に買い取っている。

ただ、いまいち分からないのが、少数株主は通常、個人が多く、特別支配株主に売渡した場合(強制買取での売渡し)、取得費を差し引くと利益も損失も出る可能性があるが、その際の確定申告は どうするのであろうか。つまりは、上場株式として申告するのか、一般株式で申告するのか という問題である。上場株式として申告すれば、損益通算も繰越損失計上もできる。

真面目で謙虚な人は 一般株式での売買として 申告するかもしれない。

しかし、調べてみると、国税庁のサイトで『株式交換に反対する個人株主の株式が買取請求に基づき買い取られた場合の課税関係について』(下記URL)の事例が紹介されている。
https://www.nta.go.jp/about/organization/osaka/bunshokaito/gensen/110809/01.htm

これを読むと 『上場株式等』として申告できるような気もする。

真相は不明である。各自 税務署でお問合せ頂くしかない。

ただし、近年、この種の 買収が増えている。

三菱ケミカル の田辺三菱製薬 買収

Jフロントリテイリングの パルコ買収

などである。いずれも上場企業による買収である。

『貯蓄から投資へ』、国も投資を促進しようとしているので、そういう意味では、国税庁のきちんとした見解の公表が待たれる。おそらく、この手の相談は確定申告時に それなりに多いのでは なかろうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です